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ハンバーガー市場の二つの潮流の中で、各チェーンが模索を続けている。
喫茶チェーン、外食他業態しり目に好調喫茶チェーンが元気だ。
景気に強いといわれる外食業界でさえ不況の影響を受ける中で、喫茶だけは堅調に推移している。
業界団体のNサービス協会(東京・港、略称JF)によると、九八年度の既存店売上高は全業態で前年割れとなり外食全体では四・一%減だった。
喫茶は同0・九%減とほぼ横ばいで、落ち込み幅も最も小さかった。
九九年一六月期では外食産業全体で三・二%減に対し、喫茶は同一・二一%増と唯一プラスとなり、他業種との格差はいよいよ明確になっている。
客単価は微増傾向で低価格コーヒーチェーンのDコーヒーやシヤノアールなどが火を付けた価格競争はほぼ収束している。
本格的なエスプレッソと、エスプレッソをベースにしたコーヒー各種が支持を集め、コーヒー本来の味や食事メニューを売りものとする店舗が増加している。
エスプレッソをベースとした世界的コーヒーチェーンの日本上陸も止まらない。
九八年十二月にはイタリア最大手のコーヒーチェーン、Sフレード・ザ、フッテイ(ボローニャ、マッシモ・ザネツテイ社長)の日本一号店が東京・渋谷に開業。
運営会社のSグルメコーヒー(東京・渋谷、N社長)は、伊Sフレード社とS商事が折半出資して設立、九九年秋には多店舗展開に乗りだした。
店内はパールとよばれるイタリアのカフェバーをイメージし、リキュール類も豊富にとりそろえた。
九九年九月には米国のシアトルズベストコーヒー(SBC、シアトル、F・ベラネツテイ社長)も進出。
SBCは北米を中心に八十店を展開するほか、ホテルの売店など約六千店にコーヒー豆を卸し、エスプレッソの供給量では全米二位。
屋台での販売も計画中で、五年間で約百七十店を出店する計画だ。
日本での展開は東日本はM物産子会社でボウリング場経営の日本プランズウイツク(東京・渋谷)、西日本はAV(音響・映像)機器販売のミフネ(大阪府吹田市)と組む。
焼きたてパンやイタリア料理など独自の食事メニューを売り物とする喫茶店も増えている。
焼きたてパンを特徴にするのはベーカリーレストランのサンマルク。
東京・銀座に出した「Sカフェ」は、ブラックコーヒー百七十円、パン(一個六十円)と手ごろな価格設定とした。
日清製粉が東京・大手町に出店した「アンナータ」はパール(イタリア風カフェバー)を意識し、エスプレッソやカプチーノなどのコーヒーやイタリアのパン「パニー、ピザ、パスタ類が目玉。
外食産業総合調査研究センター(東京・千代田)では「喫茶市場の伸びはコーヒー以外の食事の需要が伸びているため」と指摘する。
低価格チェーンではサンドイッチとコーヒーで五百円程度。
忙しい現代人の生活サイクルに合致している点も人気の背景にありそうだ。
フォルクスネ採算店を閉鎖D系のステーキレストランであるフォルクスが、百八十七店あったチェーン店のうち不採算の四十四店を閉鎖する再建策を断行した。
九七年二月期に経常赤字に転落。
同年秋に行ったメニュー単価引き上げが裏目に出て客離れが起き、九九年二月期まで三期連続の赤字となったためネ採算店整理で収益構造の改善を図る。
消費者の支出抑制が不況に強いと一言われた外食産業にも影響を与える中で、チェーン店数の大幅削減という大胆なリストラを迫られた。
フォルクスは九八年八月中間期に百八十七店の半数が赤字店。
将来も収益改善の見込みがない約五十店を撤収する計画を立て、九九年三月から八月までに四十四店を閉めた。
責任をとる形で九九年五月には、福原徹社長が常務に降格し、親会社のDのフードサービスカンパニープレジデントだった増田正美氏が社長として乗り込んで、二十四時間営業化などを推し進めている。
同社は九七年十一月、消費者の高品質志向に合わせて客単価を約千四百円に約一O%引き上げて、対象顧客も三十〜四十歳代に絞る戦略を打ち出した。
しかし、九八年八月中間決算では客数が前年同期比二ハ・八%減と過去最大の落ち込みとなり、既存店売上高も八・五%減少した。
外食関係者は客離れの原因として価格政策の揺れを指摘する。
実はフォルクスは価格破壊の波が押し寄せた九0年代半ばに、料理価格を引き下げている。
九七年の価格改定は一転して元の客単価に戻すこととなった。
わずか数年での価格再変更は、若年層の客離れを招いた。
外食関係者は「価格や政策を変えるなら、客に不信感を与えぬようにチェーン名も変えてイメージを一新すべきだった」と指摘する。
不採算店の閉鎖が一段落した九九年八月からは、残った百四十三店を原則として二十四時間営業に切り替え始めた。
まず同月、約九十店(清掃のため早朝に一時閉める一部店舗を含む)で終日営業に踏み切った。
店舗閉鎖でも減らさなかった正社員(九八年中間期に約六百三十人)を再配置して営業強化に振り向ける。
さらに店舗運営に必要な従業員数の見直しを進めており、教育や新標準人員の配置計画が整い次第、増員なしで二OO一年二月期をめどに原則全底で二十四時間営業をする計画だ。
終日営業の強化に合わせて、八月一日からモーニングメニューを人気のサラダを中心に一新、同月中旬からは軽食の深夜用メニューも新設した。
品目数はモーニングで六、七品目に絞って作業軽減を図る。
ただ、フアミレスでは最近は、夕食時間帯から夜間売り上げが数%から一O%のマイナスに転じている。
S、Dジャパン、「カーサ」のSフードシステムズなども、資本効率の向上を狙って、九八年前半から深夜営業の拡大や二十四時間型店を増やしている。
チェーン店間の競争はますます厳しくなっている。
二極分化するサービス業HーS、証券業に進出格安航空券大手のH(HIS)が九九年一月、証券業へ進出すると発表した。
S社長が山一証券傘下の中堅証券会社、協立証券(東京・中央)の発行済み株式百十五万株会合一・九%)を個人で取得。
その後三月にはHIS本体も協立証券の第三者割当増資を引き受ける形で、七千万円(五・八%)を出資した。
四月には社名を変更し、「H協立証券」として再スタートを切った。
「旅行をすれば必ず金は動く。
どちらも不特定多数の顧客を相手にしたサービス業であり、金融業と旅行業には密接な関係がある」というのがSHIS社長の持論。
金融ビッグパンにより、業種間の垣根は今後さらに低くなることが予想され、S社長は証券業への進出を、金融サービス全般への進出へ向けた橋頭保とする考えだ。
米アメリカン・エキスプレスや英トーマス・クックなどのような、旅行業と金融業を融合させた金融グループを形成するのがS社長の狙いだ。
S氏は九九年三月二十三日付で協立証券の社長に就任。
協立証券は五八年の設立で、山一証券傘下の中堅証券会社だったが、山一の経営破たんや株式市場の低迷で、九八年三月期には十六億七千九百万円の最終赤字を計上。
買収発表時の従業員数は百八人で、東京を中心に計五カ所の店舗を持つでした。
同業他社との違いを打ち出すために五月からは店頭株の売買委託料を取引金額にかかわらず一律三千円にする方式を導入、取引額が多くなればなるほど割安感が出る仕組みで、九九年十月に予定されている手数料の完全自由化をにらんだ戦略だ。
このほか、コストを抑える狙いもあり、インターネットなどを利用した取引システムの活用を検討している。
今回の協立証券への出資は、大部分はS氏が個人の資格で行うもの。
これは「HIS本体が異業種へ進出すると、株主に迷惑がかかる」(S氏)という理由からで、HISが取得する株式数は一部にとどまった。
だが、証券業が軌道に乗った段階での増資や持ち株移動などでHISの出資比率が増える可能性は否定していない。
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